ブラック王子に狙われて①




彼女の家の前まで来たものの、中へ入る勇気が中々出ない。


別れを告げられたらどうしよう。


兄貴の方が良いと言われたらどうしよう。


もしかして………


兄貴に襲われたなんて言われたら…


多分…立ち直れない。


そんな想いが俺に足枷をする。


ガチャッ。


家から出て来た彼女と目が合う。


すぐさま駆け寄って来た彼女。


俺は彼女の腕を掴んで近くの公園へ連れ出した。


言わなきゃ……言わなきゃ……。


俺は掻き消えそうな想いを彼女に。


俺より兄貴が好きだと言うなら…諦めよう。


だけど……それでも……やっぱり…。


俺は彼女の肩に手を掛けた瞬間―――――!!


彼女の首に付けた覚えのない“キスマーク”


昨日、俺はコイツに付けてない。


遊園地デートの日に付けて以来、昨日まで会って無いワケだし。


………ってことは、コレは……。