ブラック王子に狙われて①




待ち合わせの時間まで30分ちょっと。


俺らは最後に観覧車に乗る事にした。


暑い中、観覧車に乗るための待ち時間。


周りのカップル達は、クソ暑いのにも関わらずイチャイチャ、ベタベタ。


俺らの周りだけひんやりとした空気が漂う。


………何でだ?


俺は彼女の手を握ってはいるものの、


彼女は地面を眺めるばかり。


俺は手持無沙汰で携帯をいじる。


あっ、コレがダメなのか。


ゴンドラに乗っても、黙ったまま。


俺的には結構楽しかったが…


コイツはどうなんだ??


全然笑わねぇし、テンションも低い。


自分から誘っといて、何なんだ?


ユウが言うように俺が怖くて敬遠してんのか?


それなら楽しめなかっただろうに…。


そんな考えが過る。


俺は彼女に……初めて本心を話した。


『休み中に会えないと思ってたから。こうして会えるんなら、悪くないな』


驚く彼女に、優しい笑顔を向ける。


そして、俺は初めて……本気のキスをした。