ブラック王子に狙われて①




プリンを受取ろうと手を差し出す彼女。


“聞いただけ。くれるワケねぇだろ”


プッ……案の定、彼女はふて腐れて俺に背を向けた。


分かりやすいヤツ。


彼女は俺が用意したアイスティーを飲んでいじけてる。


まぁ、今日はコレくらいにしとくか。


そう思って、彼女の名を呼ぶ。


振り返った彼女に俺の名前を呼ばせた。


毎日顔を合わせてるのに、1度も呼ばれたことが無い。


呼ばれてみると良いもんだな。


そんな彼女に食べかけのプリンを1口。


身体も小柄だが口も小さい。


マジでモグモグ……ペットみてぇ。


“ペット”という言葉にカチンときた彼女。


キッと俺を睨んで来た。


俺は彼女とのこういうやり取りが気に入ってて、凄く新鮮に感じていた。


“女”なんて、色目や羨望の眼差しを向けてくる生き物だと思ってたから。


俺に対して敵意むき出しのアイツが可愛くて、堪らなくなっていた。