大和side

着替えて出てくると、鳴瀬先輩と相沢先輩と翔太が栞奈を囲んで何かをやっていた。


「大和……」


俺を見つけて、助けを求めるような子犬の目で俺を見てくる栞奈。

……何だ。

何があったんだ。


「ちょっと、栞奈いじめないでくださいよ」


さりげなく栞奈の腕を引いて俺の方に引き寄せる。


「いじめてたのは愁ちゃんだけだよ」

「俺かよ!!」

「まぁまぁ。
岬先輩、鳴瀬先輩が言ったことなんて気にしなくていいですよ。
先輩はそのままが一番可愛いです」

「花井君っ……!!」


キラキラと目を輝かせながら翔太を見る栞奈。

翔太め……。

先輩達は笑いを堪えていて、俺は翔太を軽く睨む。

その真ん中で訳が分からなそうに首を傾げる翔太。

この天然たらしめ……。