部活が終わると、俺はさっさと帰る。


「お疲れさまです!!」


先輩達や栞奈が不思議そうに俺を見るけど、気にしない。

栞奈にはあらかじめ言ってある。

しばらくは早く帰るからって。


そして、そのまま近所のストリートバスケへ。

真っ暗になるまで練習した後、家に帰ってから筋トレ。


「そんなにやってたら体壊すわよ」


親にはそう言われたけど、俺は続けた。

朝、昼休み、放課後、夜。

正にバスケ漬けの毎日。

バスケ馬鹿って言われるのも仕方ないと思う。

それぐらいバスケが好きで、勝ちたくて……強くなりたかった。