小さい頃から一緒にいて。

ずっと大好きで。

中学のときは……いろいろあったけど。

親友と仲違いしたり……

部員と揉めたり……。

でも、そういう出来事があったから……今の俺がある。


今……こうやって大切な人のすぐ隣で笑うことができる。


「あ、いたいた!!
大和!栞奈!」

「鳴瀬先輩……?」

「お前ら、ずっと戻ってこないから心配してたんだぞ!!」


鳴瀬先輩の目元は少し赤くなっていた。

それは……先輩の三年間頑張った、努力の証でもある。

何もしてないのに負けたら別に何とも思わない。

努力して負けたから悔しいんだ。


俺は一緒に頑張れる仲間にも出会えた。

一緒に喜んだり、落ち込んだり。


……今がすげぇ幸せ。


仲間がいて、大切な人がいる。

仲直りした親友もいる。


それがどれだけ特別で大事なものか……今なら分かる。


「栞奈、行くぞ」

「うん!」


俺達はずっと……何があっても、バスケで繋がってる仲間――


―Fin―