それでも大和は一向に書こうとしない。
……しょうがないなぁ。
『じゃあ、質問です』
『ん?』
『大和の将来の夢はなんですか?』
『将来の夢……?』
大和は少し考えてから、持っていたシャーペンを置いて真剣な顔であたしの顔を見た。
何……?
何かいつもと違う雰囲気……。
じっと見つめられると……吸い込まれそう。
『やま……』
『ない』
『へ?』
『将来の夢って言われてもな~……』
『……期待して損した』
『何?』
『……何でもないです!』
……でも、早く書かせないと。
あたしもいつまでたっても帰れない……。
『じゃあー……高校でやりたいことは?』
『やりたいこと?』
……その時、大和の目の色が変わった気がした。
あれは……
……バスケ馬鹿の目……。

