……ふと、あたしの脳裏に二年前のとある光景が浮かんできた。
『大和、早くしてよー……』
『もうちょっと待てって。
すぐ終わるから』
『それ言うの何回目だと思ってるの……』
中三の秋。
部活を引退したにも関わらず、あたし達は誰もいない教室で二人……ため息をついていた。
『もう帰りたい……』
『じゃあ俺の進路考えてくれよ』
何で放課後にこんなところにいるのかというと、大和が進路希望調査書を出さなかったせい。
今日中に出せって言われて、残されてた。
……あたしはお目付け役。
見事に巻き込まれた。
『行きたい高校とかないの?』
『んー……バスケ強ければどこでも』
『……バカ』
何でこんなにバスケ馬鹿なの……。
もうため息すら出ない。
『ハル兄ってどこの学校だったかなー……』
『もー……本当に帰るよ、あたし』

