「ここまで勝ち抜いてきたってことは、もう肩は万全なんだろ?」

「あぁ……」

「なら俺はお前に本気でぶつかっていく。
それ以外ない」


……肩壊してた状態の本気の1on1で俺は中学時代に何度も負けてるんだ。

今更遠慮なんかする必要ないだろ?


「……それに。
……もしお前がバスケを嫌いになって辞めたとしても、俺がバスケを続ける限り……お前は一生俺のライバルだ」


暁弥以外にいない。

俺がこんなに熱くなって、本気で楽しいと思える相手は。

最初で最後のライバル……そう思ってる。

今までも……これからも。


「大和……」

「だから、今日はお前らを本気で潰しにかかる。
青桜のチームワーク、なめんなよ」


帰るぞ、と泣き止んだ栞奈の手を引く。

栞奈は嬉しそうに笑いながら俺についてきた。


……後ろでは、暁弥が少し驚いた顔をしながらも顔が綻んでいて。

谷先輩と姉御はそんな後輩たちを見守るように優しく微笑んでいた――