「……部活を辞めてもお前らと一緒に騒ぎたかった。
くだらないことでバカみたいに騒いで。
休みの日はどこかに遊びに行って……。
テスト前は勉強会だとかいって、勉強もしないのに集まって……」
……暁弥。
「……何より、お前らと一緒に笑って卒業したかった」
……辛かったんだよな。
ずっと嫌われ者で……俺からは睨まれて。
……ごめんな、気づいてやれなくて。
「……自分でもバカだなとは思ってるよ。
あんな風にしかできなくて……」
「……なら、どうして……」
「……………………」
……暁弥は黙りこんでしまった。
俺も栞奈も……谷先輩も姉御もじっと暁弥の次の言葉を待った。
「……ずっと大和のライバルでいたかったから」
……俺の?
俺の……ライバル?
「心配掛けたくなかったのもそうだけど……一番はそれ。
ケガしたなんて言ったら……治ったときもどこか一歩引いて、本気でぶつかってこなくなると思った」
大和は優しいから、と俺の方を見て言った。