「……と。……まと。
………大和!!」


耳元で大きな声がして、俺は飛び起きた。

いつの間にか寝てたんだ……。

……にしても、懐かしい夢だったな。


「部活の時間だよ!
蓮ちゃんもう行っちゃったよ!」


寝ぼけた目で教室内を見回すと、蓮どころか誰もいなかった。


「ヤッベ!
鳴瀬先輩にまた怒られる!」

「ずっと起こしてたのに。
なかなか起きないんだもん」

「うーわ……完璧遅刻だ」


時計を見てヘナヘナと座り込んだ。

俺……シバかれること決定……。


「蓮ちゃんが説明してくれてるだろうから、大丈夫じゃない?」

「余計ダメだろ……。
寝てんじゃねぇよ!って、あー……もうダメだ」


鳴瀬先輩、今日は勘弁してください……。