青空バスケ

大和side

俺は栞奈の腕を引っ張りながらジャージのポケットを漁った。

ケータイを取り出して、ある人に電話をかける。


《もしもし》

「……谷先輩っすか?」

《大和。どうした?》


栞奈は心配そうに電話をかける俺を見つめる。

そんな栞奈の頭を撫でてやりながら、谷先輩の質問に答える。


「……何で……本当のこと言ってくれなかったんですか」

《本当のこと……?》

「暁弥のことですよ!」


俺がそう言うと、谷先輩は急に黙りこんだ。

微かな声が聞こえる。

きっと誰かと一緒にいるんだろう。


《……誰から聞いた?》

「峰原さんですよ……。
先輩知ってたんですよね?
何で……」

《ちょうど良かった。
今からこっちに来い。
場所は………》


場所だけ告げて、先輩は電話を切った。

ツー、ツーという機械音だけが耳に響いた。