青空バスケ


「大和。
お前がまだ暁弥のことを許せないのは分かる。
だけど、ここは試合会場だ。
ケンカだけはするなよ」

「……分かってますよ」


俺が気になるのは姉御のその様子だ。

だけど、姉御はそれっきり何も言わなかった。


「栞奈も大和のことちゃんと見張って……って、栞奈?」


谷先輩に声をかけられたのに、観客席の方を見て呆然とする栞奈。


「……アキ君」


その言葉に、俺は驚きながら栞奈の視線の先を見た。

試合が終わって人が出ていった観客席に一人立ってる……アイツ。


「……暁弥」


谷先輩が名前を呼ぶと、アイツは少し口許を緩めて観客席の一番前まで来た。


「お久しぶりです。
谷先輩、楓先輩」