試合終了後。
俺達が喜んでいると、谷先輩と姉御がこっちに来た。
谷先輩はすぐに俺を見つけて、笑顔で手を差し出してきた。
「負けたよ。
さすがだな、大和」
「先輩も強かったです。
最後は抜けませんでした」
「絶対に止めてやるって思ったからな。
まあ、入れられちゃったけど」
そう言って苦笑いする谷先輩。
隣にいた姉御は心配そうな顔をしながら口を開いた。
「……次、アズイチとでしょ?」
「……はい」
姉御はしばらく考えてからゆっくり口を開いた。
「……ねぇ、優太。
やっぱり……」
「楓」
谷先輩が名前を呼ぶと、姉御は分かったとだけ言って黙ってしまった。
何だ……?

