あの次の日。

大和は部活に顔を出さなかった。

学校にはいたけど、そのまま帰った。

あたしも止めなかったよ。

大和は少し休みが必要だと思ったから……。


「何だよ、部長休みかよ」

「昨日も途中でサボッてたしな」

「いつも偉そうにしてる割に、自分だってサボッてんじゃん」

「自分が一番強いからって調子乗ってんじゃね?」

「あー、だから中山さんを追い出したのか。
自分が一番になりたかったから」



……大和の悪口が聞こえる。

あたしはギュッと手を握りしめた。

……ふざけないでよ。

何にも知らないクセに……勝手なことばっか言わないで!!

アキ君のことで一番傷ついたのは大和なのに……

ただ純粋にバスケを一番に楽しんでいたのは大和だったのに……


「こんなのって……」

「岬」


声をかけられて振り返ると、村山君が立っていた。

村山君はキョロキョロと辺りを見回しながら、あたしを部室へと連れて行った。