「ドライ、嘘ついたの?どうしてそんな・・・」

「・・・嫌だったんですよ」

「何が?」

罰が悪そうに顔をそむけるドライにアリアは不思議そうな視線を向けた。

ドライは若干赤くなった顔で小さく言葉を紡ぐ。

「・・・あなたが、他の人に触れられるのが・・・。好きなんですよ、あなたのことが。・・・伝える気はなかったんですけどね。すいません」

「ドライ・・・」

悲しそうに目を伏せるドライをぎこちなく抱きしめたアリア。

「なんですか。同情なら必要ありませんよ」

「そんなんじゃないわ。私もあなたのことが好きよ、ドライ」

そう言って優しく微笑んだアリアはドライの頬に手を添えた。

「私、今最高に幸せだわ」

「僕もです。あなたに出会うまで、こんな感情知りませんでした。ありがとう、アリア」

照れたように微笑むドライにアリアは再び抱きついた。


観客はその光景に見入っていた・・・。