一方、ドライは・・・。

「不思議な人ですね、アリアという方は・・・」

伏し目がちでそう呟いた彼の頬はほんのりと赤く染まっていた・・・。


「そこまで!上出来だな、お前等」

驚いたような表情を浮かべてそう言った先生。

「特に音葉。お前、実は演劇経験者だったりするのか?」

「へ?いいえ。全くのド素人ですけど・・・」

「・・・天才だ・・・。まぁ、お前等の演技に俺が言うことはほとんどない。ただ、全員の演技を見たわけじゃないからな、また練習する時呼んでくれ」

先生はそれだけ言い残して部屋を出て行った。


――――――
音葉は天性の才能に恵まれてる・・・。

あいつらはきっとトップアイドルになるだろう。
――――――

先生がそんなことを想っている間にも、あたし達の猛練習は続いた。

文化祭までの期間、あたし達は練習に明け暮れたのだった・・・。