「どうだ?俺達の演技は」

「凄かった・・・」

あたしは高鳴る鼓動をおさえながら言葉を紡ぐ。

「ほら美鶴。あんたも放心してないでやるよ」

「もう!?」

一気に現実に引き戻されたあたしは硬直。

だって人前で歌ったり踊ったりなんてめったにしないし・・・。

「ほら立って。あ、御影君再生よろしく」

「了解」

あたしは無理やり立たされる。

「美鶴、恥なんて捨てなさい。なりきるのよ」

「うん」

あたしは深呼吸をすると、最初のポーズをとった。