「とにかくつくりなさい」
「は、はい・・・」
あたしは勝手に頭に流れ込んできた曲を楽譜に書きこむと試弾をした。
「さすがね。いいかんじよ。さぁ、美鶴も歌詞考えて」
そう言って半ば強引に渡された紙に使いたい言葉を書き込んでいく。
「彩菜ちゃんはどんな歌にするの？」
「あたしはラブソングよ。美鶴もラブソングなんてどう？」
「って言われましても・・・あたし初恋すらまだなので・・・」
とは言ってみたもののラブソングは歌ってみたいなぁ・・・。
あたしはそう思って書きだす。
ふと顔をあげると、皆が硬直していた。
「彩菜ちゃん・・・？」
あたしはおそるおそる隣にいた彩菜ちゃんに声をかけた。
