「幽霊以外ならここまで来るはずよ。ここで待ってみるよ」

彩菜ちゃんの言葉にあたしは小さく頷いた。

耳を澄ますとまた声が聞こえる。

「・・・て・・・・・・よ」

「・・・な・・・ろ」

「・・・さい・・・」

「・・・なんか人数増えた・・・?」

あたしの言葉に彩菜ちゃんは頷いた。

あたし達は2人で手を握り合うと耳を澄ます。

「近づいてくるね」

「うん」

より一層握り合ったところで走ってくる足音が聞こえた。