数秒後、なんとか正気を取り戻したあたし達。

霧生君達は凄い勢いで先生に迫っている・・・。

「先生!どういうこと!?学校でやるんだと思って受けたけど、そんな重大な・・・!」

「一度やると言ったくせに断わるのか」

その言葉にぐっと言葉を飲み込むあたし達。

「言っておくがこれは大チャンスだぞ。なんせこの話をもってきたのはあの人だぞ」

そう言った先生の視線の先にあるのは一枚の肖像画。

理事長の昔からの友人で、大人気スターだったある人。

あ、いい忘れてたかもだけど、うちの学園の理事長って元アイドルなんだよ。

しかもビックな人。

つまり、うちの学園との関係も深いんだ。

ってことは断ったらどうなるか・・・。

これは断わることなんて許されない、最初からやると決まっていた企画・・・。

「やろう」

そう言ったのは琉堂君だった。

今まさにあたしが言おうと思った言葉を先に言われたことにあたしは驚いていた。