どうして? どうしてあたしに今、そんなことを聞くの? 莉雨くんは笑って、 「覚えてないか。」 と言った。 「何を?」 そう聞き返すと。 莉雨くんは悲しそうな表情を浮かべた。 どうしてそんなに悲しそうなの? 勝手にいなくなったのはあなたであり。 あたしじゃない。 一人にされて、さびしかったのはあたし。