「体育館裏なんてちょっとベタすぎるわね」
「だな」
「麗、行くの?」
「ん?行こうかな」
字が綺麗だから
男か女かも分からない。
「あら、めずらしい」
少し驚いたように夏帆が言うと
「めずらしいの?」
「あぁ、麗はこういう呼び出し系はことごとく無視するからね」
「えっ、なんで?」
「麗ちゃんは自由気ままだからねー。自分の気が向いたときには行くんだけどね」
これで何人のイケメンたちが
待ちぼうけをくらったか…。
なんて意味不明な事を
山都に力説している夏帆。
「おいっ、麗っ!」
「ん?」
瞬?
「……な、んでもねぇ」
???…変なの。

