「颯、歩くの早い」 「あんたが遅いんでしょ」 そんなこと言いながらも あたしに歩幅を合わせてくれる颯。 放課後、お互いバイトも休みで 街をブラブラしていた。 「颯?」 いきなり颯があたしの手を離す。 「颯!?信号赤っ…」 横断歩道の信号は赤。 いくら呼んでも颯は 振り返ってくれない。 大きなクラクションの音。 そして、目の前で颯は……………