「や、…うそ…」 嘘、嘘だよ。 そんなの、あるわけない。 頬を冷たいものが伝う。 「麗ちゃん、わりぃ…俺が買い出しなんか行かせなかったら…」 首を横に振った。 「……………っ」 「まじごめっ……」 自分を責める大輝さんを 見てられなかった。 だけど、言葉にすることができなくて あたしは大輝さんの 両手を自分の両手で包んだ。 「………麗ちゃんっ」 きっと大丈夫。 颯はそんな簡単に死なない。 だけど、どうして? 涙が止まらない。