しばらくして戻ってきた翔君。 その後ろには耕さんと 夏帆と瞬もいた。 「親父、車出してくれるって」 「え、あ、ありがとう」 「立てるか?」 立たなきゃ…。 早く…颯のところに…。 「う、ん」 それから病院に着くまでの 車内の空気は重苦しく みんなが沈黙を貫いていた。 颯…どうか無事でいて。 もう一人にはなりたくないよ…。