「お、俺はただ…ただ好きだっただけなんだ…」
そう言って地面に膝をついた。
「…………浅井」
瞬は同じクラスで
仲良かったのかな?
「ごめん、早瀬さん…」
「え?」
「手紙とか…少し脅かすつもりで深い意味はないから……」
「あ……うん」
……良かった。
話せば分かってくれるんだ。
あたしは自分から彼に近づいた。
「浅井君。気持ちには答えられないけど………ありがとう。もし良かったらなんだけど、友達にならない?」
「え?」
こんなの自己満にすぎないけど
人を好きになるって言う気持ちが
どれだけ切なくて苦しいことか
あたしは知ってるから。
「ちょ、麗っ?」
「本気かっ?」
夏帆と翔君は信じられないような
顔をしていたけど。
「ね?」
そう言うと彼は俯きながら
『ありがとう。』と言った。

