「とうっ!」 ――――――――ガンッ ヒーロー戦隊みたいな声を出して 颯のスネを足蹴りした大輝さん。 「いっ」 その拍子にあたしを 勢いよく引っ張って店を出た。 「大輝さんっ?」 「んー?」 なぜか楽しそうな大輝さん。 「颯の顔見た?」 「え?いえ…」 なにがなんだかで 颯の顔なんて見る暇なかった。 「俺が麗ちゃんの手握った瞬間すげー嫌そうな顔してたよ」