「帰るよ」 店の片付けも終わって 着替えていつも通り颯が あたしに声をかける。 「うん」 最初は悪いから断ってたけど 何も言わず手を引っ張っていくから もう断ることはしない。 それに、内心嬉しかったりして。 「あ、待て」 店を出ようとした瞬間 大輝さんがあたし達を呼び止めた。 「「?」」 カウンターから出てきて あたし達の側にきた大輝さん。 そして、あたしの手を握り、 「今日は俺が送ってく」