「犬みたいでしょ」 「え、そんなこと思ってたの!?」 あ、言ってしまった。 「確かに」 「翔さんまでっ」 翔君も妙に納得して あたしは笑ってしまった。 「じゃ、俺行くわ。あいつら適当なとこで止めとけよ」 「あ、うん」 瞬と夏帆を見てから あたしの頭を撫でた。 これは翔君の癖だと思う。 「じゃーな」 そう言って少し微笑んでから 3年の校舎へ歩いて行った。 「かっこいいな瞬のお兄さん」 「そお?毎日見てるから分かんないけど」 「………」