「じゃ、バイト行くから」
「あ、そっか。一緒に帰れないのか」
「うん、ごめんね」
「帰りは?大丈夫?」
何が大丈夫?なのか
分からなかったけど
とりあえず頷いておこう。
「一ノ瀬先輩が送ってくれるかっ♪」
ニヤニヤしながら
そんなことを言ってる夏帆。
「……一人で帰るし」
「それはダメ!一人で帰ることになったら連絡して。瞬と迎えに行くから」
「いや、さすがにそれは…」
「あたし達に遠慮なんていらないの」
「でも……」
「瞬にもバイトの事話さなきゃでしょ?」
あ、そっか。
まだ話してないんだった。

