どうしよう、どうする?
働きたい。けど…。
「あの、あたし実は…小さい時に事故で両親亡くしてるんです」
2人は何も言わない。
「親戚にも厄介者扱いされてるから…」
そこまで言って
あたしは俯いた。
「だから?」
え?
だから?って…。
むかつくほど綺麗な顔をした
一ノ瀬颯は無表情で尚続けた。
「だから何?」
「何って…。だからつまり、保護者も保護者代わりもいないの。許可だってもらえない。だから、さっきのところも落ちちゃったの」
そう言い終えると、
「なんだそんなことかぁ。大丈夫。うちはそんなちゃんとしたとこじゃないし、保護者の許可とかいらないから」
へラッと笑いながら
大輝さんはそう言った。
「だってさ」

