私が走って出て行こうとすると、手を引っ張られる。
「外まで、送らせてくれ。」
あまりにも、瞳が必死で
「は…い…」
そう答えずには居られなかった。
外に出ると思った以上に寒くて、指先はすぐに冷たくなった。
「次、いつ会える?」
「次…。」
次があるなんて思ってもいなくて、目を丸くする。
「また、俺を待たせるのか?」
指先をぎゅっと強く握られる。
離さないと語るその手。
「…やっと、会えたんだ。」
「お前にたとえ大切な人がいても
俺は諦められる自信が無い。」
セイさんの胸に引き寄せられ
ぎゅっと抱き締められる。
「…お願いだから。」
誰よりも大人っぽいその人が
一瞬だけ少年の様に見えた。



