ピシャリと、勢い良く扉が閉まると
セイさんは深い溜息をついた。
「…なんか、すみません…!」
私は体を90度に曲げて謝る。
すると、セイさんは不思議そうに頭を少し横に傾ける。
「どうして謝る?」
「セイさんに呆れさせてしまったのかと…。」
「安心しろ。お前に呆れたんじゃない。変態とチビの相手に少し疲れただけだ。
」
変態と、、チビ?
もしかして、もしかしなくとも、
咲也さんとヒロくんのことだよね。
少し疲れたと言ってるものの、無表情な事の多いセイさんが優しい表情を浮かべている様に見えた。
「咲也さんと、仲良ろしいんですね。」
「悪くはないが、良くもない。」
「それに、セイさん子供好きなんですね。」
「嫌いじゃないが、好きでもない。」
素直じゃないセイさんを
私は素直に
「かわいい。」
と思った。
「お前…、本当…。」
セイさんの、細長い指が頬に近付く。
しかし、触れることなく、そのまま宙を掠めた。
「下、行くぞ。」
触れて欲しい。
そう思ったのは何故だろう。



