お前に全て、奪われた。 Ⅰ



白衣の人が煙草を手に、やれやれと言った顔で戻ってきた。



「まだ本調子じゃないんだから、ヒロはもう寝てろ。」



と、言ってヒロくんから私を引き離そうとした。



「離してよー!僕はお姉ちゃんと寝るのー!!」


「わかった、わかった。俺が代わりに添い寝してあげるから。」



「いーやーだー!」




とても不服そうなヒロくんだけども、ここだけの話、足をバタつかせて抵抗する姿はとても可愛らしかった。



「…フン」



隣に居たセイさんは、とても満足気だった。