「来い。」 あぁ、どうしてだろう。 どうして、この人の声は、瞳は、 まるで、魔法の様に引き込まれてしまうのだろう。 「来い。」 三度目の"来い"にノックアウトされた私の身体は、勝手に足が動いて居た。 「…っ。」 私の姿を見るなり、口元を抑えた。 絶対似合わないとか思われちゃってるんだろうな目じゃなくて口に毒が来ちゃったのかな。 「すいません…、本当に、もう着替えますね。」 顔を見せられなくて、床を見つめながら言った。