全部、私からだった。

「多恵、飯なんかより――

お前を抱きたい」

りっくんの顔が、グイと、勢いよく視界に飛び込んで来た。



飯なんか? な・ん・か?



私の怒りは爆発した。



咄嗟に俯いてキスを避けた。

それでもりっくんは、強引に私を押し倒し、ベッドの上に組み敷いた。



「抱きたい」

もう一度言い、顔をそむけているせいで、むき出しになっている首筋に唇を這わせた。



「やめて。今、生理なの」

りっくんの厚い胸板を両手で思い切り押して、必死で訴えた。



嫌だ、こんな気持ちでりっくんに抱かれるなんて。


絶対に嫌だ。