全部、私からだった。

「うん」

頷くことしかできなかった。



私なんかが、こんなに幸せでいいのだろうか? と思う。


りっくんは、私には勿体ない。

でも、他の誰にも渡したくない。



りっくんの顔が近づいてきて、反射的に目を伏せたら、いつものように額に軽いキスをくれた。



それはまるで魔法のようで。

私の中の苛立ちとか、もやもやとか、そういったマイナス感情は全て、綺麗さっぱり吹き飛んで消滅するんだ。



がしかし。

今日に限ってはそれよりも、落とした視界に入ったりっくんの割れた腹筋に目を奪われてしまった。



一体幾つあるのだろう?



ほとんど無意識的に、それを人差し指でつんつんしながら心の中で数えた。


『いち、にぃ、さん……』