全部、私からだった。

久々の口づけに、脳みそがとろけそうになるも、りっくんはすぐに離れて唇の間にほんの微かな空間を作る。



そして、

「こればっかりは、言わせねぇよ?」

と、勝ち誇ったような満面の笑みを見せた。。



「何でよ? りっくんが聞いたんじゃない!」

プゥと膨れて文句を言うと、私の背中で組んでいた腕を解き、右手をジャケットのサイドポケットの中へ突っ込む。



再び出てきた右手は、何か小さな物を握っているようで。

りっくんは、私の左手をそっと持ち上げると、その薬指にスルリとそれを通した。



大きなダイアモンドが埋め込まれたプラチナリング。左手を頭上にかざすと、それはチラチラと瞬いた。



「きれい……」


思わず、ため息がこぼれた。