全部、私からだった。

花束を持って舞台裾にやって来た生徒たちからそれを受け取り、本当なら舞台袖へとはけるところを、迷わずそのまま飛び降りた。



そうして、客席の間の通路を走り抜けた。



周りの音なんか何も聞こえなかった。

きっと客席はざわついていたに違いないけれど、その時私は聴力を失っていた。



無音の世界をただひたすら走る。

唯一人の、愛する人を追って。



重い扉を両手で押し開ければ、目の前にりっくんが立っていて。


追って来ることを予想していたかのように、満面の笑みを浮かべ、私に向かって両手を広げた。



迷わずその腕の中へ飛び込んだ。

そうして、声を張り上げて、まるで幼い子どものように泣きじゃくった。