『お姉ちゃんには

逆らえないからね……』


久々に見た、深久の笑顔。


「かわいい」

『なっ』


顔を真っ赤にする深久。

そういえば、

こうゆうこと言われるの

苦手だったな。


『ご、ご飯、出来てるから!

早く着替えて来てよ!』


早口でそう言うと

部屋から出て行った。


あぁ……かわいい。

幸せだな。

こんなに幸せでいいのかな?


深久……

裏切ったのに、

傷つけて悲しませたのに、

俺の側に居ることを

選んでくれてありがとう。

同じ過ちは犯さない。


絶対に深久を幸せにする。


そう心に決めて、

深久のもとへと向かった。



* fin.