『……仕事、無理してない?』

「え?」


誰に、という問いの答えが

返って来ると思っていたから、

予想外の質問にうろたえた。


「いや……別に」

『透がお酒にのまれるなんて……

珍しいね。』

「あ……あぁ……」


そう言ったきり

黙ってしまった深久。

何が言いたいんだ?


無理をしていたのは確かだった。

深久のことを考えないように

したかったから……

そんな女々しいこと

言えないけど。