何も反論出来なかった。

電話が切れても

しばらくケータイを握り締めて

立ち尽くしていた。


また、ケータイが鳴った。

今度はメールが送られてきた。


《部屋にあるわたしの物は

すべて捨ててください。

こっちにあるものも捨てます。》


他人行儀な敬語。

はっきり思い知らされた。

俺は、深久を裏切った。

傷付けた。


修復出来ないほど

ズタズタに関係を壊した。



＊