『'おはよう'』 静かな、落ち着いた声だった。 それが逆に心臓に響いた。 「深久、あのな、」 『'やめて。何も聞きたくない。'』 「深久……」 『'もう、終わりにしよう'』 「深久、待てって!」 声を荒げる俺とは反対に あくまで静かに話す深久。 『'わかってたの。 こうなるかもしれないって。 付き合い始めたころから。 就職して、あまり会えなくなって、 よけいに思った。'』 え? 『'今まで、ありがとう'』 深久、俺は…… 「深久が好きなんだ……」 *