いつものように授業が始まった。

静かに授業を聞いていると


「おい、綾人」


後ろの席から声がしたが無視することにした。


「聞いてるか〜、綾人〜」


うるさいので仕方なく話すことにした。


「なんだ、何かあるのか和馬」


このしつこい男は斎藤和馬(さいとう かずま)

俺の後ろの席にきて以来、何かとしつこく話しかけてくる。

まぁ、俺もそこまで嫌ではない、このクラスで1番コイツと一緒にいるかもな。


「なあなあ、さっき浅井さんと何話してたんだよ」

コイツ笑いながら聞いてきやがった。


「たわいもない朝の挨拶だよ」


本日2回目の不機嫌なかえしをした。


「まあまあ、そんなに怒るなって」


デジャヴュだ。
この会話は前にもあったな。


「怒ってねえよ!」


ふと、大声で発してしまった。


「おいぃぃ!、坂本ぉぉ」


やってしまった。


「俺の授業でキレてるのかぁ?」


「谷口先生〜、キレてないですよ〜」


17クラスの担任の谷口小五郎(たにぐち こごろう)先生だ。
キレさせたらヤバい。


「坂本ぉぉ、放課後に職員室に来い!」


「はい!、わかりました!」


めちゃくちゃ怖かった。

後ろを見たら和馬が笑っていた。

あとでぶっ飛ばす!。

そう心に決めて本日の授業をやりきった。