桜が咲く頃に…。



だけどね?そうちゃん。



あたしは…見たんだよ。





そうちゃんは…涙を流していた。


確かに、そうちゃんの頬に…一筋の涙が伝っていたんだ。




そうちゃんは、顔を背けたね。



あたしに見られたくなかったのかな?



ギュッと、あたしの体を抱きしめて…。



“ごめんな…遥奈…”




キミは、世界一…切ない声で、そう言った。




そうちゃん、謝る方は…あたしなのに…。



どうして、キミは…いつも…。



あたしが言わないといけない言葉を…先に言ってしまうんだろうね…。



謝らないといけないのは…。

あたしなんだよ。