桜が咲く頃に…。



そうちゃんが連れて来てくれたのは…。


海だった。



その日は、凄く寒かったから…。

誰も居なかったね。



何だか…そうちゃんと海を独占してるみたいだった。





キミは言ったね。



「一度でいいから、遥奈と海に行きたかったんだよなぁ!…綺麗だろ?」


優しく微笑んでくれたね。




そうちゃん!


今まで、あたしは…たくさん海を見てきたよ。


海が大好きだから、季節なんか関係なく、たくさん来てた。




でも…。


そうちゃんの見た海が一番綺麗だった!



キラキラ輝いていて…。


空は綺麗な茜空だったね?


今でも…忘れられないの。


あの景色…。そうちゃんの笑顔。


あたしの大切な宝物だから…。