桜が咲く頃に…。



そうちゃんの病室の前に、来ると…足が止まる。



そうちゃん?


あたしね、あの時…一瞬考えたの。



あたし、本当に…そうちゃんに会ってもいいのかなって。


そうちゃんに会ったとしても…。

あたし、何もできない気がした。


だって、泣き虫で…いつも、そうちゃんに助けを求めていた自分が…。



そうちゃんの役に立つのかなって…思ったんだ。



あたしは…そうちゃんに、必要ない。



一瞬、そう思って…。



引き返したの…。



そしたらね…。