「はるなもね!そうちゃんに、お菓子食べられちゃったとき、泣いたよー?」
「あらあら、そうなの?」
「でも俺、ちゃんと買ってきたしー!」
「ふふふ、仲良しね?」
「うん!」
あの時は、小さかったから…理解できなかった。
でも今なら、分かるの。
「空にはね、おばあちゃんの大切な人が居るのよ」
「えー、だぁれ?」
「はるちゃん、あなたのおじいちゃんよ」
「おじいちゃん?」
「そう。あなたの、おじいちゃんは…戦争で死んでしまったの。…だから、はるちゃんの顔を見ることはできなかった」
「…はるなの、おじいちゃん…どんな人ー?」


