幼い頃の夏…。
そうちゃんと一緒にスイカを食べてた時…。
あたしのおばあちゃんは、あたしとそうちゃんに言ったんだ。
「はるちゃん、そうちゃん。…何で、空は青いのか知ってるかい?」
優しい垂れ下がった瞳で、あたしと、そうちゃんを見つめながら…おばあちゃんは、空を指をさした。
「「わかんなぁ~い」」
スイカを食べることに夢中だったから、あたしと…そうちゃんは、あんまり真剣に話を聞いていなかったと思う。
「空が青いのはね、大切な人が笑っている証拠だよ」
「たいせつなひとぉ?」
「そう。もう死んでしまった人のことよ。…皆ね…自分の大切な人が死んでしまうと…泣くのよ…」